現在パチンコメーカーは30社以上あり、歴史の長いメーカーから比較的新しく台頭してきたメーカーまで様々。
同時にパチンコの筐体もメーカー毎に特色があり、ド派手な装飾から、昔ながらのシンプルな台までバラエティに富んでいるのが現状。
昨今ではパチンコ台もデータグラフが見えないほど筐体も大きく派手な見た目の台も数多く店舗に設置されるようになりました。
また、PUSHボタンやエアー吹き出しなど打ち手を楽しませる様々なギミックも多用されています。
今回はパチンコメーカーとその開発する機種の特徴を紹介していきます。
- 代表的なパチンコメーカー
- 廃業・撤退・民事再生してしまったパチンコメーカー
- 初心者におすすめのパチンコメーカー
代表的なパチンコメーカー 一覧
2024年現在、パチンコメーカーは日本国内で30社以上ありますが、有名なメーカーとしてあげられるのは下記の13社となります。
代表機種と合わせて見ていきましょう。
サミー
サミーはパチンコの他にスロット台も手掛けており、北斗の拳やコードギアス、交響詩篇エウレカセブンなどの超人気アニメ版権の台も数多く発売している強豪メーカー。
様々な人気アニメタイアップ台を新台として打ち出し、時代の流れに乗った新スペックでの検定を取るなど、業界を牽引している大手となります。
サミーの代表機種
サミーの機種は、エイリアン顔のPUSHボタンがおなじみ。
大人気シリーズの北斗無双シリーズも、このエイリアンボタンを採用しておりホールのメイン台にもなるほどの人気シリーズとなっていますね。
サミーの現行機種代表としてホールに多く設置されているのは「P真・北斗無双 第4章 下剋上闘」になります。
SANKYO
SANKYOは2023年販売実績台数が堂々の1位を誇る、超大手メーカー。
エヴァンゲリオンの台で初めて世に出た中央にハンドルを配置した「スマートハンドル」は業界に激震を走らせましたね。
SANKYOの代表機種
SANKYOの機種は、中央にプッシュボタンと激アツ演出時に多用されるレバー(V-コントローラー)が搭載されているのが最大の特徴です。
また、筐体の真ん中にハンドルが設置されているスマートハンドルも起用しており、左右どちらの手でも玉を打ち出せます。
SANKYOの現行での代表機種は「Pフィーバー機動戦士ガンダムSEED」で2023年には5万台も販売され、ホール導入されたようです。
三洋
三洋は、正式名称が株式会社三洋物産。
日本で一番導入・設置されていると言われている「海物語シリーズ」のメーカーであり、2020年には時速2万発出る「P大工の源さん 超韋駄天」で大ヒットを記録しています。
三洋の代表機種
三洋の機種は、特別なギミックは無く、パチンコ台の中でもTHE王道とも言える作りとなっています。
他メーカーと決定的に違う点としては海物語シリーズに起用されている台。この台はST突入時に行う右打ちの概念が無く、左打ち・右打ちがありません。
他には無い設計となっている為、ホールで三洋の台を見かけるとすぐに三洋と特定できるほどです。
三洋の現行での代表機種は「大海物語5」ですね。
ニューギン
キャッチフレーズが「あそびにマジメ」で有名の老舗メーカー。
超人気版権の花の慶次シリーズは大手メーカーに引けを取らぬ販売実績を打ち出しており販売台数もTOP5にランクインするほど。
ニューギンの代表機種
ニューギンの機種は、右側に巨大な半円型のボタンが最大の特徴。激アツ演出時にはバイブレーションや、虹色発光などかなり射幸性を煽ってくる機種で有名です。
バイブレーションも他メーカーと比較してかなり振動が激しいので刺激的な1台とも言えます。
ニューギンの現行での代表機種はP真・花の慶次3 黄金一閃。メイン機種として設置するホールもあるほどの人気台となります。
Daiichi
ダイイチは、国民的人気アニメのバカボンから他メーカーでは採用しないようなアニメタイトルまで幅広くアニメを中心にパチンコ台の開発・設計を行う少しコアなメーカー。
近年ではひぐらしのなく頃にシリーズや、バカボンのパチンコ台がヒットし、主にバラエティコーナーの島に設置が多いようなメーカーです。
Daiichiの代表機種
ダイイチの機種は中央に配置された円形のボタンが有名。激アツ時にはボタンが10cmほど勢いよく飛び出してくるギミックとなっており、射幸性の高い仕上がりになっていますね。
また、他メーカーと比べて低音がよく聞こえるようにウーファも搭載されており、迫力のあるサウンドでプレイを楽しむことが出来ます。
最近ではギミック・サウンド以外に、ビジュアル面に力を入れており、近年よくみかける台から大きくはみ出しているLEDパネルなどはほとんどがダイイチの機種であると言って良いでしょう。
ダイイチの現行での代表機種は「P真・一騎当千」ですね。
ビスティ
ビスティはSANKYOのグループ企業のうちの1社で旧社名はダイドー(大同)。
主要株主のSANKYOとは少し違った路線で企画開発を行ったパチンコ台が多く、直近では「P ゴジラ対エヴァンゲリオン 〜G細胞覚醒〜 PREMIUM MODEL」などの大ヒット作を誕生させています。
2023年に登場したPシン・エヴァンゲリオンX(ぱちんこ シン・エヴァンゲリオン Type レイ)ではパチンコ台の上部に大きな綾波レイのフィギュアが装飾されており、遠目からでもインパクトのある1台となっています。
ビスティの代表機種
ビスティの筐体は結論SANKYO同じベースを使用してはいるものの、エヴァゴジではゴジラの尻尾が激アツレバーになっていたりとエンタメ性の高い台を数多く輩出しています。
ビスティの現行での代表機種は「P ゴジラ対エヴァンゲリオン 〜G細胞覚醒〜 PREMIUM MODEL」ですね。
藤商事
藤商事はCR「リング」シリーズのヒットにより、主に「地獄少女」や「呪怨」、「怨み屋本舗」などといったホラー系のパチンコ台が多くみられます。
また、スロットの様な天井機能を有した遊タイムの先駆け機種として2018年に登場した「Pとある魔術の禁書目録」はパチプロの専用台にもなるほどの人気っぷりでした。
藤商事の代表機種
藤商事のパチンコ台でよく言われるのはレバブルなどのバイブの振動の強さがかなり強い事で有名ですね。
筐体も右側側面が全面に突き出している今流行りの形状で中央のプッシュボタンも大きめ。
藤商事の現行での代表機種は「Pとある魔術の禁書目録2」でしょう。
平和
平和は業界古参の創業年数64年を誇っており、ルパン三世・CITYHUNTERなどのキラーコンテンツを数多く抱えている事で知られています。
他メーカーとは違い、ターミネーターやJAWSなど映画版権のパチンコ台も開発しており、直近では戦国乙女シリーズで人気を集めています。
平和の代表機種
平和のパチンコ台は、現在流行している中央のビッグボタンと激アツレバーをメインとしたシンプルな仕上がりの筐体です。
平和の現行での代表機種はスマートパチンコで2023年年末に導入された「eルパン三世 銭形からの招待状」です。
豊丸
豊丸は数あるパチンコメーカーの中でも群を抜いて独創性が強いパチンコメーカーとして有名。
独創的なパチンコ台を生み出す故に変態メーカーとまで呼ばれています。
近年では高齢者向け福祉施設への設置を前提としたトレーニングパチンコ機「トレパチ!」にも力を入れていますね。
豊丸の代表機種
豊丸の代表機種は結論ありませんが、直近で話題性があった「Pyes!高須クリニック〜超整形PINK〜」では見た目がいわゆるハレンチな作りとなっており、ホールでよくみかける機種となりました。
一人で打つには少し恥ずかしいような台が多い印象です。
アムテックス
平和の関連会社であり、基本的には平和と同じ版権のパチンコ台を輩出しているが、中には一風変わった「Pうまい棒」・「Pバキ」などが有名。
主に羽モノ系を開発しているメーカーです。
アムテックスの代表機種
アムテックスの機種は特別なギミックや煌びやかなボタンなどは一切装備されずに昔ながらの機種がほとんど。
むしろ羽モノ系を主軸に開発しているメーカーの為、盤面内の釘の配列などに力をいれています。
アムテックスの代表機種は「Pニュートキオ」。
京楽
京楽はアニメ・特撮人気ドラマ等の人気度が高い版権でパチンコの製造を行うメーカーです。
近年では主要大株主である吉本興業のパチンコ台も作成し、ますます注目を集めている大手メーカーとなります。
京楽の代表機種
京楽のパチンコ台は直近ではスマートパチンコに力を入れており、デザインもシンプルに洗練された3D大画面のパチンコ台として注目を浴びています。
サウンドも低音が良く鳴るウーファを搭載しており、映像・サウンドどちらも高級品質の仕上がりで、中古機も高い相場価格として有名。
京楽の現行での代表機種は「スマートぱちんこソードアートオンライン」です。
大都技研
有名パチスロメーカーの中でも後発メーカーではあるものの、「吉宗」リリース以降の認知度は比較的高いメーカーとなります。
どちらかといえば押忍!番長や吉宗などのスロット機で知名度を上げてきたメーカーではあるものの、2020年にリリースされた「P Re:ゼロから始める異世界生活 鬼がかりver.」の大ヒット作を生み出してからの勢いはすさまじいメーカーです。
大都技研の代表機種
中央に通常時白色に光る宝玉ランプがギミックとして特徴的な機種を打ち出しているのが大都技研の目印でもあります。
大都技研の現行での代表機種はスマパチで2023年11月に導入された「e Re:ゼロから始める異世界生活 season2」です。
Sansei R&D
サンセイと言えば、牙狼シリーズが看板台となりホールのメイン機種としても採用されるほどの大ヒット作を打ち出しているメーカーです。
チャンスボタンを絡めたリーチ演出の変化など多くの業界初を打ち出してきており業界内でのベンチャー的な存在ともなっています。
Sansei R&Dの代表機種
サンセイのパチンコ台の一番の特徴は牙狼シリーズの台にギミック搭載されている牙狼剣。
チャンス時に筐体右手側に刺さっている牙狼剣を押し込むギミックは数年前から新台に至るまで長らく搭載され続けています。
サンセイの現行での代表機種は23年に導入された「P牙狼GOLD IMPACT」です。
初心者におすすめのパチンコメーカー機種
仮に、誰が打っても同じ結果が出せる台=初心者におすすめのパチンコ台とするならば、筆者としては京楽が非常におすすめ。
理由としては2つ
- 技術介入の必要性が無い。
- シンプルなゲーム性でビギナーでも迷わずに楽しめる。
パチンコは技術介入によって出玉や期待値が変わって来ますので技術介入度の高い機種程、パチンコ店も釘調整などの対策を施してきます。
技術や知識がないビギナーが打つと明らかに出玉にも影響してきますのであまり打つことはお勧めできません。
また、最近では連荘率や1撃出玉性能を大きくするためにゲーム性も非常に複雑になってきています。
大当たり終了後の止め時がわからなかったりすると大きく損をしてしまう台もあるのでシンプルなゲーム性の台がおすすめですね
廃業・撤退・民事再生してしまったパチンコメーカー
パチンコ業界は、年々遊戯人口が減少していっているため、経営できなくなってしまうメーカーも少なくありません。廃業や撤退などが話題になったメーカーを見ていきましょう。
高尾
2018年にCR弾球黙示録カイジ4 HIGH&LOW」のスペックや性能に関する不正問題の発覚により、回収や補償問題が発生した事や、コロナウイルスの影響により売上が低迷しました。
そこから2022年に至るまで赤字続きとなり民事再生法を適用の申請を行うという結果に至った過去のある会社となります。
西陣
2023年に70年続いた老舗パチンコメーカーである西陣は倒産した事で話題になりましたね。
直近ではモモキュンソードや結城友奈は勇者であるなど多数のヒット台が発売されていました。
ではなぜ西陣は倒産したのか。理由は一番の打撃はコロナウイルスが長期に渡って蔓延し市場が低迷した事と、もう1つは遊戯人口の低下が挙げられています。
いわゆる通路になってしまうようなクソ台を作らずまともな台を手堅くリリースするメーカーだっただけに倒産を惜しまれるファンも少なくないようですね。
奥村遊機
奥村遊戯は2015年に一足早く倒産したメーカー。
92年代にはパチンコ産業は26兆円でしたが、2013年には18兆円となり売上は右肩下がりの中、遊技機のみで収入を得ていた奥村遊戯は当時モロに打撃を食らったメーカーの1つ。
ヒット作以外、数日から数週間で飽きられてしまう台をリリースしていれば、ホールも稼働を気にするためにヒット作を多く導入してしまう為に大手メーカーに販売台数を取られてしまったのも理由なのかもしれませんね。
プレイヤー歴の長い人からすれば懐かしさを感じられる数々の名機を輩出したメーカーでした。
マルホン
CR機が登場してきた時期に上手く波に乗れずにその後も起死回生の大ヒット作を生み出せず、奥村遊戯と同様の2015年に倒産し、民事再生法の適用申請をした過去のある会社です。
民事再生後は2018年に発売した3段クルーを搭載した「CR天龍∞」が大ヒット。この頃にはYoutuberの活躍もあって販売台数も増加し会社再生に一役買った結果となりました。
タイヨー(パチスロ)
タイヨーはサミーのグループ会社であり、中期経営目標に掲げた資本効率向上の一環として、2015年にタイヨーの支店営業所を全て閉鎖、後にサミーへ統合しました。
超人気名機種ビッグドリームやタイヨーで培ってきたノウハウ・技術・なども親会社であるサミーが全て継承し2018年のパチンコ台リリースを最後にタイヨーは表舞台から姿を消しました。
パチンコメーカー紹介 まとめ
今回は主要なメーカー13社を簡潔にご紹介しましたが、マイナーなパチンコメーカーはその他にもまだまだあります。
実際は1960年代から長く続いているメーカーが業界の売り上げの割合をほぼ占めている現状ではあります。
今後はカジノ問題や、競技人口の減少などパチンコ業界は長期的にみて右肩下がりになるのは目に見えています。
この市場のなかで生き延びていくためにはスマパチなどの流行の波に上手く乗り、ヒット作を生み出していく必要があります。
2015年には老舗メーカーの西陣の倒産騒動もありましたので今後老舗メーカーが倒産していくのも時間の問題ではありますね。