ブラックジャックで行えるアクションの1つであるインシュランスは、英語では「insurance」と書きます。
日本語では「保険」という意味です。
ギャンブルで保険をかけることができたら、とてもありがたいですよね…。
ブラックジャックはルールがシンプルでプレイしやすいカジノゲームですが、プレイヤーとディーラーのオープンハンドの状況で期待値が変動します。
更に、プレイヤーの選択するアクションによっても期待値が変わっていきます。
ブラックジャックで勝つためには、ベーシックストラテジーだけでなくアクションの意味と期待値・そのタイミングについて知ることもとっても重要です。
この記事でインシュランスについてマスターし、ブラックジャックのレベルを1段階上げていきましょう!
- ブラックジャックのインシュランスとは
- インシュランスの使い方は1つだけ!
- インシュランスの期待値、数字で示します
- インシュランスのタイミングは〇〇!
- インシュランスのメリット・デメリット
などについて、初心者の方にもわかりやすく説明していきます。
なお、インシュランス以外の基本的なブラックジャック用語も出てくるので、知りたい方は事前にこちらの記事をご覧ください。
ブラックジャックのインシュランスとは
インシュランスとは、ディーラーのアップカードがAだったときにプレイヤーが選択できるアクションです。
スプリットやダブルダウンとは異なり、ディーラーのハンドによって行えるか行えないかが決まる仕組みです。
アップカードがAだったとき、「ナチュラルブラックジャックなんじゃないか…。」と気になって仕方がないですよね。
もしそうだったら、プレイヤーもナチュラルブラックジャックでない限りは必ず負けてしまいます。
そんな絶体絶命の状況のときに使えるのがインシュランスです。
賭け金の半分をベットすることで、ディーラーがナチュラルブラックジャックであるかどうかに賭けることができます。
ナチュラルブラックジャックであった場合、追加でベットした額の3倍の配当が支払われます。まさに保険のようなアクションですね。
インシュランスの使い方
ディーラーのアップカードに「A」が出現したとき、プレイヤーは保険としてインシュランスを宣言するかどうかを選ぶことができます。
カジノでは、ディーラーがインシュランスを宣言するかどうか確認してくれるところが多いです。
仮に10ドルベットしてゲームに参加している場合、賭け金の半分である5ドルを追加ベットするのでベット額は合計15ドルになります。
インシュランスに成功した場合、5ドルの3倍である15ドルが支払われます。失敗した場合は、もちろん5ドルを失います。
そしてうっかり忘れてしまいがちですが、インシュランス後はそのままゲームが続きゲームの勝敗も決めます。
なので、インシュランスの流れと結果については、以下の6パターンのどれかになります。
10ドル賭けていた場合の損益額も一緒に表にしておきます。
パターン | インシュランス | ゲーム | 合計損益額 |
---|---|---|---|
① | 成功(+10ドル) | 引き分け(±0ドル)※プレイヤーもナチュラルブラックジャック | +10ドル |
② | 成功(+10ドル) | 負け(-10ドル) | ±0ドル |
③ | 失敗(-5ドル) | 勝ち(+10ドル) | +5ドル |
④ | 失敗(-5ドル) | ナチュラルブラックジャックで勝ち(+15ドル) | +10ドル |
⑤ | 失敗(-5ドル) | 引き分け(±0ドル) | -5ドル |
⑥ | 失敗(-5ドル) | 負け(-10ドル) | -15ドル |
インシュランス成功の場合、ディーラーはナチュラルブラックジャックなのでプレイヤーの勝ちはありえません。
なのでこの6パターンがすべてになります。
インシュランスの期待値について
保険として有効なインシュランス、実際の期待値はあるのでしょうか?数字で出してみたいと思います。
期待値を計算するために、それぞれの数字のカードを引く確率が必須になるので、確認しておきましょう。
1~9のカードをそれぞれ引く確率 | 40/52≒7.7% |
---|---|
10(10,J,G,K)のカードを引く確率 | 12/52≒30.8% |
実際のゲームではそれまでに出たカードやそのゲームにおけるハンドカード、ディーラーのオープンカードで確率は変動します。
しかし、ブラックジャックで使うデッキ数は6から8が一般的であり誤差の範囲内とし、上記の確率を用いて説明していこうと思います。
インシュランスの使い方のところで全6パターンについて紹介しました。
ゲームの勝敗まで入れて期待値を計算するのは、プレイヤーのハンドカードも含めるのでかなり複雑になります。
なので今回はインシュランスそのものの期待値を計算したいと思います。
ディーラーがナチュラルブラックジャックである確率は約30.8%です。
例えばインシュランスで5ドル追加ベットした場合、成功で15ドル、失敗で0ドルになるので、期待値は以下のようになります。
期待値 | 還元率 |
---|---|
30.8%×15+69.2%×0=4.62 | 4.62/5=0.924=92.4% |
ブラックジャックの還元率は平均99%と言われているので、それと比べるとかなり還元率が下がってしまうことがわかります。
インシュランスそのものの期待値はマイナスなので注意しましょう。
インシュランスの使いどころ
「インシュランスって期待値がマイナスなのに使いどころはないだろ…」という声が聞こえてきます。
期待値の理由からインシュランスは一般的に推奨されていません。
しかし、この記事では唯一の推奨タイミングを紹介します。
それは『自分がナチュラルブラックジャックであるとき』です。
使い方のパターンで説明した通り、自分がナチュラルブラックジャックのときは確実に「+賭け額」を配当として手に入れることができます。
賭け額10ドルなら配当は20ドル、つまり還元率は200%です。
一方、ベット額を10ドルとしてプレイヤーもディーラーもナチュラルブラックジャックであるとき、インシュランスを選択しない場合の期待値は以下のようになります。
期待値 | 還元率 |
---|---|
30.8%×10+69.2%×25=20.38 | 20.38/10=2.038≒204% |
ハンドカードがナチュラルブラックジャックのとき勝ちを確信してしまいますが、ディーラーのオープンカードが「A」の場合は引き分けの可能性もあるのです。
滅多にないタイミングではありますし、期待値も若干下がります。
目標の勝ち額や残りのゲーム数次第では、このときだけは確実に勝てるインシュランスを宣言してもよいのではないかと思います。
※インシュランスでもイーブンマネーでも勝ち額は変わりません
ブラックジャックでのインシュランスのメリット・デメリット
インシュランスのメリット・デメリットについてはシンプルにまとめておきます。
- 保険をかけることができる
- プレイヤーがナチュラルブラックジャックのとき、確実に勝てる
安易に使うと負け額を増やすことになる
ブラックジャックのインシュランス解説 まとめ
保険アクションであるインシュランスについて解説させていただきました。記事の内容をまとめておきます。
- 「ディーラーのオープンカードがA」というピンチの状況で使えるアクションである
- インシュランスをするにはベット額の半分の追加ベットが必要である
- インシュランスに成功しても失敗してもゲームは行われる
- インシュランスそのものの期待値はマイナスである
- プレイヤーがナチュラルブラックジャックのときは確実に儲けることができる
ブラックジャックのインシュランスに関するよくある質問
インシュランスについてよくある質問をまとめてみました。